のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

バロックバイオリンの夕べ

今日は、バロックバイオリンとチェンバロのコンサートに行ってきた。
過去、行ったコンサートホール中、もっとも小さいその会場は、
(公民館)という名に恥じない(?)町役場的雰囲気が充満していた。
こ、こんなところで、かように著名な
バイオリニストの公演が許されるんですか?と、昔、キャンベラの
体育館でアラニスモリセットのコンサートを見たとき以来の心配を
した私だったが、会場に一歩足を踏み入れると、そこは、狭すぎず、
大きすぎず、落ち着いたライトの光もこぎれいなホールだった。
舞台には、装飾が施された堂々としたチェンバロがおかれていた。
今回の公演は、東京と山口の2箇所のみで、山口公演は"奇跡的"に決定したと
パンフレットに書かれている。

奇跡的に実現したコンサートは、とてもよかった。バロックバイオリンの
抑えたまろやかな音色はチェンバロの幾層にも重なる響きに守られるように
美しい旋律をつむぎだしていく。

わたしの一番すきなのは、バッハのバイオリンとチェンバロのためのソナタの3番。


コンサート終了後は、残されたチェンバロに、観客が群がり、説明を聞いていた。
ステージに上がって、チェンバロを触ってもいいなんて、小さな町の小さな
コンサートならでは、だ。
さらに、外に出ると、手書きで、サイン会と書かれたテーブルの前に
20人ほどが列を作っていた。
サインまでしてもらえるなんて。
小さい町のコンサートとは、実に親密で飾り気の無いものなのだ。
演奏の前後に、観客にお辞儀をするポッジャーとクーパーさんの
満面の笑みとも相まって、納得のいく一夜だった。