のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

未知との遭遇

 

イスタンブールの街のあちこちにいる、のらねこさん

 うちのマンションは、目下、大規模修繕中である。外壁に沿って上下するゴンドラリフトを使っての工事なので、我が家は26階にあっても、いつのまにか業者さんがやってきて、ガサガサ、ごそごそと工事をしていく。
 
 このゴンドラリフト、意外に音が静かなのでかなり接近してこないと存在が分からない。カーテンの一部を開けっ放しにしていたら、バルコニーに人の気配がして慌てて閉めたりしたこともある。
 なにしろ普段は覗かれる心配がないので、カーテンを開けておくことが多いのだ。ずっとカーテンを閉めておくと部屋のみならず、気持ちまで暗くなりそうでいかん。

 そこで、朝の工事開始の時間になると、バルコニーから階下を見下ろし、いつごろ上層階に来るか窓とカーテンを閉めるタイミングを推し測ることにしている。
 下からゆるゆると近づいてくるゴンドラには、作業員が数人乗っている。この時点では、みんな作業する真ん前のバルコニーのタイルやら外壁を見ているので、私や上から人々を観察し放題である。それで、かなり近くなってもしつこくヘルメット頭を眺めていたら、中の1人が不意に上を向きそうになった。


 目が合って、あ、こんにちは、とか、挨拶する度胸はないので、急いで隠れる。
 こうして外壁やカーテンの影に隠れつつ、工事の職人さんたちを見守るシャイな私なのであった。


 ところが、先日、夕方にバルコニーで作業の終わりを見届けようと思ったら、一台のエアコンの室外機の上に、埃だらけの物体が置かれていた。室外機を作業のために移動しらしく、奥のほうから出てきたものだろう。
 灰色の雑巾のようになったそれをつまみ上げると、それはまさしく私のブラジャーであった。
 いや〜ん、恥ずかしすぎるぅ。


 これからは、さらにゴンドラ観察で顔を見られるわけにはいかない
カーテンの、さらにさらに奥に身を潜ませること誓う。
 それにしても、失くしたと思った物って、やっぱりどこかには必ずあるんものなですね。物体は、物理法則に従う。自然の摂理を知った瞬間だった。