人生始まって、１３回目の引越しが近づいてくる。
といっても、そのうち、自分の荷物を全て移動したのは、7回目だ。
それでも、十分多い。
引越し魔、といってもよいのではないだろうか。
「魔」って、最近言わない？
何とか魔っていうと、なんだか、悪い人のようにも聞こえるし、神秘的な人にも聞こえる。
なぜ、回数が多いだけで「魔」になるのか、不思議だ。
いや、そんなことはともかく、引越しである。
こうやって引越しばかりしていると、大変無駄金を遣っているような気がしてならない。
気がするだけでなく、実際に使っているであろう。
たとえば、固定電話の移転には、新しいところの工事費として、9000円も取られる。
９，０００円だよ？
それはとりすぎではないのか？NTTよ。
でも、じゃぁ電話要りません。という勇気は私にはない。
他にも、引越し代がかかる。
今回は、前回の引越しでとっても良い仕事をしてくれた、おかだ引っ越しセンターと、最近関東での活躍目覚しいサカイ引越センターの両方で見積もりを取った。
サカイさんは、私がオカダさんでも見積もってもらったといったら、オカダさんの悪口をちらっと言う。人の悪口をいう人は、信用してはいけません、という母の教えが頭をよぎる。
だがしかし、予算は？ときかれて、オカダさんから１１万円という見積もりをもらっていた私は、「じ、じゅうまんえんぐらいで」と勢いで吹っかけたら、８５，０００円という結構な数字をいただいてしまった。
言ってみるものである。
印象悪い、などといっていたのは、あっさり忘れ、サカイさんに勉強させてあげることにした。
といっても引越しは何かとお金がかかる。
あれよあれよとお金が無くなっていく。
このお金のなくなり具合は、それこそ魔術のようだ。
あ！そか！
わかりましたぞ。ここに「魔」がおりましたよ。
引越し魔の「魔」は、引越し人に取り付いてお金を喪失させる「魔」だというのが分かった瞬間であった。
