のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

中国行きのスローボート

それは、村上春樹の小説のタイトルです。
今日、私が書こうとしていることは、その小説とは全然関係ありません(多分)。


先日、アメリカについて書いたことで、ふと気づいたことがある。
それは、私がアメリカに対して抱いているのと同じ複雑な気持ちは、
もしかしたら、今、中国の人が日本に対して抱いているのと、似た感情かも
しれないということ。


といっても日本人の私は、原爆を投下したアメリカ政府の非情さよりも、公平で
自由な国としてのアメリカを教育されて大きくなったわけで、日本軍の極悪非道さ
を小さいころから植えつけられてきた中国の人たちは違う。
日本の漫画や日本の小説に惹かれながらも、過去の傷を今もリアルに感じ続けている
中国の人々ほど、矛盾する感情の複雑さに悩まされるわけじゃない。


ただ、その国に住む一人ひとりの存在とは無関係に、「国」は誰かを傷つける。
そしてその罪がどれほど無関係なものであっても、
私たちは「国」の名札をはずせない。


理解しあうために必要なのは何だろう。
国ではなく、個人として、
ただ"その人"自身を透明な気持ちで見つめるために、
集団が持つ暴力から身を守りながら、
けれどその集団を作っている個人をそれでも信じるために、
必要な強さとは何だろう。


というのが、今日思いついた課題です。