のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

 今年のゴールデンウィークも、残すところ、あと1日。よく考えてみると明日は日曜日で、普通だったら「楽しい土曜日の夜」。
 なんだけれど、9連休という輝かしいヴァケーションのあとでは、まるで山間に沈んだ太陽のオレンジ色の残滓を見るかのような、しょんぼりとした気持ちになる。

 といっても、特にどこかに出かける大イベントもなく過ごしてしまった。唯一、出かけたのがかねてより行きたかったDIC河村美術館。混んだ場所に行きたくない、という一念で選んだ場所だったけれども、それが大正解だった。

 広々とした庭園は、想像したより以上に清々しく、どこを向いても新緑の美しい緑が広がっている。みずみずしい芝生には羽を休める白鳥が点在し、湖の真ん中で大きな噴水が飛沫を上げている。さらにその奥には鬱蒼とした杉の木立や水連が浮かぶ沼へと連なる散策路が続いている。さらに進むと木立が途切れたさきに、いちめんの緑のピクニック広場と青空が見渡せる。ちょうど連休中にはキッチンカーが並び、ピザやハンバーグをほおばる人が、レジャーシートのうえで寝転がっているのだけれど、それだって広い庭園ではぽつぽつと疎らに点在するだけで、一面の青空と新緑の広がりがどこまでも目に優しくて、とにかく、とっても気持ち良い場所だった。
 もちろん、美術館にも入館した。常設展では、1000点を超えるコレクションの中から印象派から、キュビズム、現代抽象画、日本画といろいろ取り揃えていて、さらに企画展ではWOLS展をやっていた。彼は、ドイツに生まれて、フランスで写真家としてデビューし、第2次世界大戦中には収容所に入れられ、その間に絵画に目覚めたという人。38歳で亡くなった。
 その彼の、細く繊細な線で表現される絵は、昆虫の触覚や、蜘蛛の巣の糸や、犬のまつ毛や、