特別に大きな台風が日本列島を縦断するという今日、樹木希林さんの葬儀が行われたそうだ。
私は、芸能人ではこの人のファン!というのが特になく、訃報のニュースに触れても深い感慨にふけることがない。
しかし、この人は別だ。
希林さんのニュースだけは、しつこく閲覧して見入っている。そして、悲しみがじんわり広がってくる。
全くの他人なのに、不思議なことだ。この人がいなくなると思うと、なにか大切なものが失われてしまうような気がして、とても心細い気持ちがする。
ご家族や、近しい人々にとっては、どれほどのことかと思う。
そんな彼女の娘さんである内田也哉子さんがご挨拶で述べた、希林さんの言葉が、とても印象深かった。希林さん亡き後、どう家族の均衡を取っていけばいいか、よすがとなる母の言葉を紹介下さった。
私も、おすそ分けいただき、つねに胸に抱いていたいので、ここに記録しておきたい。
「おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きればいい」
ああ、これができればどんなに楽に、自然体で生きていけることだろう!
わたしはいつだって、無意識のうちに人と比べる天秤棒を肩に担ぎ、バッド〜に振れては陰気な自己嫌悪に陥り、グッド〜に振れては高慢な優越感に浸るかのどちらかなのだ。
ほんと、まずはこの自分を振り回す天秤棒を下したい。
となると頭で考える癖がある私は、つい、どうやったら、“おごらず、人と比べず”ができるのだ?と、ノウハウを探してしまう。
しかし、ノウハウが、あるんかいな?
それは今のところ不明なので、目下のところは、そういう姿勢を、日々心掛けていきたい。(できるかどうかわからんけど)
おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きればいい
(大事なことは、2度言います)
希林さんのご冥福を、心からお祈りいたします(合掌)
追記
希林さん:「やっぱりがんになったのは大きかった気がします。ただ、この年になると、がんだけじゃなくていろんな病気にかかりますし、不自由になります。腰が重くなって、目がかすんで針に糸も通らなくなっていく。でもね、それでいいの。こうやって人間は自分の不自由さに仕えて成熟していくんです。」
出典:アエラドット