のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

全てにおいて完璧なものには、そう簡単に巡り合えない

 今日は、午後5時に友人と待ち合わせ、初台の駅近くでイタリアンの夕食をいただき、そのあと大好きな鴻上さん脚本の演劇を見に行った。

 お友達と食事をするのは久しぶりだ。楽しく美味しいものを食べたいと、いろいろ調べて選んだイタリアンのお店は、1階が居心地良さそうなカウンター席になっている。入り口から中を覗いたら、イタリア人の店主がすぐさま気さくな笑顔で話しかけてくれて、初めてのお店の緊張感がほぐれた。

 オーダーをして待っていると、お通しですといって、温めた小さなパンとパテが出され、その予想外の美味しさにぐっと期待が高まる。

 続いて供された焼き野菜のバーニャカウダも、こんがりと焼き色がついた色とりどりの野菜が山盛りだし、魚介のペスカトーレリングイネもオレンジ色のソースに絡んだ海の幸がたっぷり飾られ、満足のボリューム感。すでにおなかが膨らんできたところに、ピッツァマルゲリータも、外周がぷっくり膨れた香ばしい生地に囲まれ予想外の大きさで、すっかりおなか一杯になった。

 薄い青を基調とした親しみあるインテリアと、陽気なイタリア人オーナーのフレンドリーな笑顔に包まれ、我々は気分よく食事を終えて店を出た。「今度、またランチで来たいね~」などと語り合いながら。

 しかし、私の胸中、ほんの少しだけ引っかかる何かがあった。アタマではなく、体が、何かを訴えている。その正直な気持ちとは…。

 味自体は、そこまででもなかったな……。

 なんというか、これは、まるで、見た目も悪くなくて優しくて、一緒にいればそれなりに楽しい時間を過ごせるんだけれど、でも何かが足りない、彼には決定的な何かが欠けているの、そう駄々をこねる女性の心理に似ているのではなかろうか。
 だから、彼のこと、そこまでスキにはなれないの。
 あるいは、雰囲気にのまれてその場では、きゃっきゃ、きゃっきゃ、と騒いだけれど、あとでよーーーーく考えると、なんか違うかも、っていうやつ。

 やっぱり、「美味しい!」って心から感じられることは大事だなぁと思った。
 でも、そこまで感動的に「おいしい!!」って思えるお店(人)って、そうそう簡単には巡り合えないんだけどね。