のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

人気のパン屋さん

最初に断っておきますが、
今回、こんなタイトルではありますが、具体的なパンの話はでてきません。
私はこよなくベーカリー全般を愛している者ですが、今日の日記にパンに関する生活情報は一切かかれていません。
期待してきた方、ごめんなさい。


と、断り書きをしたところで、思う存分パンとは関係ない話をしますが、
とある私の友人は、少し、というか随分、考え方と言うか、物事への取り組み方というか、根本的な考え方と言うか、が私と違います。
なしてそんなに違うのに友人なのかが、謎でならないぐらい違うのですが、まぁその問題はさておき。


その友人に、私はふと思い立って、とある物の見方、について話をしました。
その物の見方は、明らかに私にあってその人にはないものです。
人間とは、
類は友を呼ぶ系の、自分と同じ要素を他人に求めると同時に、
自分に欠けている正反対のものをも他人に求めるものです。
だから私は、相手になくて私にあると同時に、私としては結構自分のウリになるのではないかと思っている、私の「物の見方」というかスタンスと言うか、について話をしたのです。


でも相手は、それには特に興味がなかった様子。
あら、そうかー。


一応、多少は売りになるかと思うものを提供したんだけど。
そう言うと、その友人はこんな風に説明してくれました。


とある人気のパン屋がありました。
ある人はそのパン屋の雰囲気が好きで、
またある人はそのパン屋の、いつでも焼きたてが並んでいるところが好きで、
他のある人は店長の大ファンで通いつめています。
パン屋さんとしては、うちの一番人気のメロンパンで人を集めていると思っているかもしれないけれど、実は、そこに通う人には、人それぞれの違う理由があるものなんだよ、と。


なるほど。
私は珍しく心の底から納得。


つまり、相手が何を気に入っていて、何を気に入らないかは、実際にはその人のみが知るわけです。
そのパン屋でパンを買う人の全てが、一番人気の『極上メロンパン』を求めてくるわけではないし、
パン屋さんが持てる技量と智恵とセンスの粋を凝らして作った最高級自信作、
『きなこあげパン』が必ずしも、そこのお客全てに受け入れられるわけでもない。


つまりは、他人が何を気に入るかなんて、予測はつかないのです。


ああ、そう。
そうよね。
であれば、パン屋さんとしては、自分で改良できるところを改良していくしかないんだな、と思いました。
自分で、ここがこうなったらもっとよくなる、
ここがああだったら、きっともっと喜ばれる、
そうやって、あちらこちら、気づいたところから、できるところから、
変えていったから、そのパン屋の人気が築かれたのだと、思ったのです。


そしてそれを個人の話に戻してみると、
その予測のつかなさは、もっとすんなり納得できます。
彼のどこが気に入っていて、どこに我慢できないか、
彼女のどこが嫌いで、どこに強く惹かれるか、
それは、その対象となっている本人自身にすら、実はさっぱりわからない、
実はそれが当たり前のことなのかもしれません。


ちなみに、自分で大っ嫌いな自分の欠点(だと思っているところ)を、
ある人が深〜く愛してくれていたりすると、
なんていうか、こー、ものすごく暖かな喜びに包まれそうですね。
え?
そんなことないですか?
えと、私自身は、「自分で大っ嫌いな欠点」と言うのはないので、上記のは、
多分そうだろうな〜、と考えた推測でしかないのですが。


でも、
もしかしたら、
「彼は私のここが好きって言ってくれるわ!」
そういう人もいるかもしれません。
たとえば、私が一日に3回ぐらい、
「トビーの口の横(ひげ面の丸い部分)が好き♪」、
と宣言しているように。


でも、じゃぁ、彼はあなたのその部分以外は好きじゃないのでしょうか?
その他の点は、あなたがどう変わろうと関係ないのでしょうか?
あるいは、彼がこれからどうなろうと、未来永劫「その部分だけ」を好きでいるのでしょうか?


気に入っている点、気に入らない点、それを一つ一つ数え上げて点数付けすることは可能かもしれません。
けれど結局、人間は総合点で相手を見ているし、
総合点が、どこでどう加算されるか減点されるか、それはやっぱり予測不可能だと思うのです。


だから、
人気のパン屋さんになるために、
自分が周りの人とうまくやっていくために、
できることといえば、
自分で気づく点のいろいろを、とりあえずは自分で良いと思う方向に変えていくことで、
それはとりもなおさず、
自分のいろんな点を、自分で満足して好きになるように変えていく、
それしかないんだよね、
そんな風に思う本日なのでした。