のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

反省

うちに帰ってきたら、キッチンのゴミ箱が横倒しになり、中身が散乱しておりました。
色んなものが、大変なことに。
キッチンの入り口には、いつも、フェンスを置いておくのだけれど、
今日は隙間が空いていたようです。


犯人は、探すまでも無い。


「はっ」と驚いた私が、キッチンを目に立ち尽くしていると、
こそこそこそ、と私の横をすり抜けてテーブルの下に入っていくトビー。
いつもなら、ぴょんぴょんジャンプして、私が帰ってきたのが嬉しい!、
というのを体中で表現するのだけれど、
こういうときは、陰に隠れながら横座りになって、上目遣いでそっと私を
覗き込みます。


これを、犬が反省していると取るかどうかは、議論の分かれるところです。
ずっとワンコを家族としていると、本当に色々感情を持っているようにしか
思えなくなってくるので、
反省しているといってもいいような気がしてくるけれど、
ものの本には、
「怒られる」ことを察知して、危険を回避しているだけ、とも書かれています。


まぁねぇ、反省したってどうせまたやるんだから、それは反省にはなるまい。
というのが正直な感想なんですけど。


と、ここまで書いてふと思いついたことが。


実は今朝方、私も、とあることを反省していました。
自分の言動について、改めてしみじみ気付くことがあり、
今までに無く素直に反省し、そしてそれをメールに書いて、
その相手に出そうとしていたのです。


そしたら、相手から思いもよらないメールが届きました。
私にとっては、とてもありがたいメールでした。


詳細は個人情報保護法に引っかかるので(冗談です)割愛することにして、
とにかく、おかげで私は、
「ごめんなさい、これから改善していきます」
と心の底から反省すると、
口に出さなくてもちゃんと現実世界に影響が及ぶ、ということが実感できました。


(ただし、これは私が反省したから、相手がそういう反応をした、というわけではなく
相手がそう思ったから、私にも反省の気持ちがわいてきた、ということもあって、
どちらが先とはいえないことでしょう。)


シュタイナーも言ってますが、
自分が思ったことは、たとえ口に出して無くても実際の現象に影響を及ぼす、
のは本当ですね。


ただ、「言霊」というのがあって、その良い言葉を口にすることで現実が変わる、
と言うのも事実です。
でもそれは、正確に言えば、良い言葉を口にし続けていることで自分や周りの人の
気持ちが変わっていくから、だから現実が変わるのだと思います。


ついでに、EFTではネガティブを吐き出すために、タッピングしながら、
ネガティブなことを言っていきますが、それは最終的にネガティブを無くす
ためにやっていることだから、OKなのです。
だから、タッピングの後ろのほうでは、良い言葉、感謝の言葉をどんどん
入れていくし、そして実際にネガティブをポジティブに変えていけるから、
現実も変わるのですね。


最終的に影響を及ぼすのは、心のありよう。
それを凄く実感しました。


で、トビーは、どうなのか、という疑問が残ってます。
アントニオ・ダマシオさんが書くように、
「情動は生物が生存するために備えるようになった生体調節装置の一部」
であることを考慮すると、
もしかしたら、反省の念に近い気持ちぐらいはあるのかもしれません。
でもね、行動が変わらないと、それは本当の反省(気持ちの変化)にはならない。
テーブルの下で尻尾を丸めているのも、
口先だけで反省しましたって言うのも
全く同じじゃないかと。
ちょっと自戒の意味を込めておもったりして。


ただ、行動を変える、には
その行動を支持する情動(まぁ、怒りとか?ゴミ箱をあさりたい空腹感とか)を
引き出している諸々の状況、あるいは、生存のために獲得してきた情動反応の
パターンを変えないといけないわけです。


大事なのは、今の情動反応は、自分が生き抜くために獲得してきたものだ、
ということです。
声を大にして、言いたいです。
今、自分がどんなにおろかに見える感情、言動をとっていたとしてもそれは、
自分がまっとうに生き抜くための命あるものとしての反応、なのです。


そういうことが分かると、だんだん色んな人々のいろんな言動を尊重して
見られるようになるかもしれません。


だから、私とトビーの違いは、
私は色んな試行錯誤や人とのかかわりで実現できたけれど、
トビーは、未だに、食べるより別の楽しみを見つける機会が無い、
というだけなのかもしれません。


そして、その情動の変化をどうやって実現していくかが、私の課題。
トビーにこれ以上、ゴミ箱をひっくり変えさせないため、だけではなく、
自分のためにも、周りの人のためにも。