のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

風物詩

 いきなり寒くなったので、数日前から暖房を使い始めた。リビングのエアコンは、天上備え付けのダイキン製のものだ。15年以上も稼働し続けているが、大変に優秀ですぐに部屋があったまる。20分もつけていると、部屋に暖気が満ちてきて、裏起毛のぬくぬくした厚手のパーカーを着込んでいる私は、

「う、あつい・・・。」

とうめいてエアコンを切ることになる。いまのところは、それからも暖気がある程度保たれているから、
「少しも、寒くないわ」
アナと雪の女王ふうに、つぶやいて終わる日々である。

  冷静に考えるとそこまでは寒くないわけだけれど、やっぱり外を歩いていると、ヒューと風が吹いてきて、薄着の体から体温を奪っていく。この、寒いようでまだそれほどでもない、冬が来たようで、そばに居続けているわけでもないという、安穏とした二者択一に、人を落ち着かせないあたりが、今年の季節変化の手ごわいところではないだろうか。

 って単に、日々の寒暖差が激しいってことなんですけどね。

 とにかく、寒くなると自動的に『12月ぽい』と思うように私のアタマは出来ている。スケジュール帳を開くにも、えっとぉ~と12月はぁ~、と間違って日付を見ようとするので、慌てて、いやまだ11月だから、自分の認識をただすことになる。
 しかし昨日、仕事で行った東京の事務所では、ドアには赤いリボンが華やかなクリスマスリースが飾られ、エレベーターホールには、金色のオーナメントが眩しいクリスマスツリーが鎮座していた。
 そして、いまはタリーズに入ってこの文章を書いているのだけれど、店内には、ワムのLast Christmasがかかっている。もう、クリスマスですよ~と、全国で無言の圧をかけてくるのである。

 そうやって、毎年、焦りの中で年末に向けたカウントダウンが始まる。とくに今年は、あれやこれやと締め切りがある。着々と物事を前に進めていかないと、大変にやヴァいことになるのだが、正直あまり進んでいない。

 もう12月なの!?と驚く小心な自分を、いやいや、まだ11月だから、あと4日も残っているから、と冷静かつ鷹揚な自分が指摘してくれる。しかし、そうやっていくら自分をなぐさめようとも、刻一刻とほんとうのクリスマスは近づいているのに変わりはない。
 今年は、クリスマスを彩る赤は、血の色の赤に変わるかもしれない・・・(こわい・・)。