のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

新たなる地平線

新しいことを始めようとしている。それが成功するか失敗するかはわからない。やってみなければ、何もわからない。どこにもいけない。だから、まずは始めなければいけない。
けれど、新しい道では、ほんの小さな石ころに躓くだけで不安になる。自分が歩いている道が、間違いじゃないかと思う。自分が望むところにたどり着くためには、別の道のほうが正しいのじゃないかと心配になり、今にも後ろを振り返り、今来た道を後戻りしたくなる。


これは、本当に自分が進むべき道なんだろうかと思う。それを望んでいた数日前の自分自身が信じられず、遠い他人にすら思えてくる。けれど、その代わりとなるはずの、私に近しい私はどこにもいない。数日前の私は他人で、今ここにいる私はひとりぼっちだ。


二日前の自分、一週間前の自分、一ヶ月前の自分、2年前の自分。
無数の過去の自分が半分透けた姿で並んでいる。過ぎた日々に向かう列は、少しずつズレていき、輪郭のはっきりしない大きな影を作っている。
その影は、私自身にぺったりと張り付き、ときどき頭から私を飲み込みそうになる。今の私をゆらゆらと揺らしながら、ボヤケた靄に取り込もうとする。


それでも、時々光が射す。
いっとき、私自身の視界は晴れ、自らの手のひらがくっきりと浮かび上がる。同時に、遠くにはっきりと地平線が見える。私が行き着こうと思っているその先にあるものが輝いている。


だから、私はこの道を選んだ。その先にあるものを見たことがあるから。
それでも、不安に駆られたとき、どうすればいいのだろう。
抗いがたい無力感に襲われたときには?
全てを投げ出したい無気力に包まれたときには?
私の中に巣くう暗闇がその重さを増したときには?


そんなときには・・・。
一度死んで生まれなおそう。
睡眠という仮死にこの身をゆだねよう。
優しい漆黒の闇に還っていこう。


おやすみなさい。