のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

愛ある生活

よく、人間の顔を舐めるのがすきという犬がいる。
カオを舐めるのは犬の愛情表現らしく、大好きなご主人様の顔をペロペロするのが嬉しいらしい。


おりこう犬(←言霊意識しまくり)トビーも、その例に漏れず、カオを舐めるのが大好きである。
私の顔はもちろん、夫の顔も、うちの母の顔も、姉の顔も、友人の顔も、お客さんの顔も、舐めまくりである。


・・・博愛犬?


まぁトビーは基本的に人間好きなのには違いなく、舐めるのはその愛情表現なのだ(多分)。
と、思った私はしかし、自分の顔を舐められるのがあまり好きじゃないので、普段は手を舐めさせている。
でも時々、気分がいいときには顔を舐めてくるのをそのままにさせているときもある。


トビーは私の胸に両手(前足)をかけて、尻尾を激しく振りながら、私の口めがけてぺろぺろぺろぺろぺろと舐めてくる。
舐めているうちにそれがどんどん激しくなってきて、接近しすぎでほとんど食いついてきそうなほどの勢いになる。
鼻の穴にべろが入ってきたりしてかなり、気持ちが悪い。
こうなると、もうやめさせるまで延々舐め続けている。
もう大好きなの、大好きなの、止まらないの!というトビーのそれは、
狂おしいほどの愛情表現である。


ところが、最近、久しぶりに顔を舐めさせてみたら、
意外にも、しばらくして自ら、
「も、いっか」
という感じで私の首に乗せていた前足を下ろして、
ひざの上で丸くなった。


あら?
もういいの?


思えば、トビーももう四歳。
世界中の誰よりも、とまでは言わないけれど、飼い主の私を大好きなことは間違いない(←根拠のない自信。でもトビーには他にチョイスがないから)。
けれど、もう以前のような激しく直情的な愛情ではなくなったようである。
小さかったころのように、私がいつどこに行ってしまうか不安で、家の中をいつでもどこまでも後をついてくることが無くなったように。
私が出かけてしまったあと、声を振り絞って
「ワンワンワンワン!(行っちゃヤダ!行っちゃヤダ!行っちゃヤダ!)」
と延々鳴き続けることが無くなったように。


そして、トビーは机に向かう私の足元で丸くなる。
前足とか背中とか、どこか体の一部を私の足にぴとっとつけて。


どうやら、
長い時間をかけてようやく獲得できる
これが穏やかな愛情というものでしょうか。


(ところで、
4月18日の「分かっているより分からないほうがいい」という記事を少しだけ訂正しておきました。言いたいことは、「理解しているつもりなのに何かの壁にぶつかったとしたら、そのときは、混乱して分からないという状態を、新しい理解へのプロセスとして喜んでうけいれてみるといいかもしれません」、ということです。言葉が足りなかったかもしれないので、少し(ええ、少しですけど)文を追加しておきました)