のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

私にとってのキャリアカウンセリング

 今日、仕事の流儀、プロフェッショナルを観た。脚本家の坂元裕二さんの回だった。

 彼は、23歳の時に東京ラブストーリーの脚本を書き、一躍売れっ子になった。けれど、25歳でテレビから離れて16年の月日をかけて、自分が書きたいもの、自分が書くべきものを見出し、社会派と言われるヒット作を生み出すに至る。

 なぜ、私が彼の番組を観たいと思ったのかというと、もちろん、脚本家という作家業というのが一番なんだけれど、加えて惹かれたのは、「生きづらい、あなたへ〜」っていう副題があったことだった。 人への関心もさほど高くなく、深刻な話にもすぐにお手上げでめんどくさくなってしまう、私が、それでもカウンセリングを続けているのは、生きづらい人たちへの共感が底にあるからだ。
 自分自身、死ぬまでの間、ある程度の体裁を保って生きていくのは比較的大変なことだなぁと感じている。なので、生きづらさを感じている人々に親近感を感じる。なんとか、少しでも楽になれたらいいよね、私たち、と思って日々生きている。

 極度の人見知り、とひとこと紹介された坂元さんも、どちらかというと世渡り上手、というわけではないだろう。かれは、多数派と少数派、どっちかといえば、明確に少数派のために書いている、と言っていた。

「こんなふうに思う人は私しかいない、っていう人のために書きたい。」
「10の元気がある人が、100元気になるための作品はたくさんあると思うけど、僕は、ー10の人がゼロになるとか、−5がー3になるとか、そこを目指している」
 
 すごく心に響き、私もそうでありたいと思った。
 そんなこんなで、彼は、いまTVドラマからいったん足を踏み出し、部隊の脚本に挑戦している。番組は、その苦闘の過程を主軸に構成されていた。

 そして番組の最後、お決まりの質問が繰り出される。
「プロフェッショナルとは?」
「才能とかそんなものは当てにならないし、何かひらめくこともあてにならないし、そういうときに本当に描かせてくれるのは、その人がふだん生活している中から出てくる美意識とか、自分が世界とちゃんとふれあってないと生まれない(もの)」

 私がいまの仕事から足を洗わない理由は、そこにあるのかなと思った。
 講座のアンケートは、いまや私にとって憎き存在。評価が悪ければ、自分の無能さに打ちひしがれるし、つい、評価を気にして相手におもねったり、遠慮の塊になったりしてしまう。そして、そんな自分に嫌悪感を感じる。
 それならいっそ、やめてしまえ、と短気な私はすぐに考える。

 でも、止めてしまっては何かが失われる、そう思って思いとどまってきた。それは・・・(翌日に続く)