のんびりライフの鳩日記

日常の、あれこれ感じたことなどをつづります。(不定期更新)

げんざぶの成長

げんの成長について、45分間かけて書いた文章が飛んだ・・・。

やる気を失ったよ・・・。

表現とは、なんとはかなく、一瞬にして消えてしまうものか。
そして、あとには何ものこさない。
(・・・気を取り直し、再記述しました・・・)

 1月に入り、風は強く吹き、体の体温を容赦なく奪う。それでも犬飼いは、朝の散歩を欠かせない。さほど気が進まない様子の源三郎は、体毛が薄いので裏起毛の服を着せて、今日も屋外に出た。

 晴天の青空は、朝日のなかで輝くばかり。いつもの公園では、大きな木が風に揺れている。葉っぱがこすれるごおーっという音に、げんは驚き立ち止まる。気を取り直して、少し進んでも、また道端の匂いを嗅ぎまわる。木のにおい、草のにおい、土のにおい。
 小さなころからずっと、げんの散歩はこんな感じだった。
 いったんにおい嗅ぎが始まると、ひたすら辺りの匂いを嗅ぎまわるので、なかなか前に進まないのだ。

 その日もそんな感じで、いつものルートからちょっと外れた場所で、においをかぎ始めた。どうせ進まないからと、私はまた空を見上げた。
 冬の、切り裂くように澄んだ空気の中、どこまでも青く輝いている。公園の向こうにある駅からは、朝の電車の出発を告げるアナウンスが響いていた。いつも通りの平穏な朝だ。

 と、その時ふと視線を感じて下を見ると、私のすぐ足元に減が戻ってきていて、私を見つめて、行こうよ、と言っている。
 げんを育ててきて2年、初めてだった。

 いつもいつも、気ままにその場の衝動のまま動いている、ただの動物だったげん。それが、いまや、私の行動を促すようになったのだ。
 げん、おおきくなったね。
 私は実は、おまえのこと、じつはちょっと、おバカさんかなって思ってたよ。
 でも、げん、ちゃんと私のことも考えられるようになったんだね。

 ここ最近、げんの成長を感じることが、しばしば起きている。
 これは、そんな小さな出来事の、ひとつです。